地域振興企画会社R社企画開発部

地元で有名な白樺の樹液を使ったトイレタリー商品開発の企画に、思わぬ障壁が・・・
「詰め替えるから、差し替える」新しいコンセプトで地球環境にやさしいパッケージを実現

地元で有名な白樺の樹液を使用したトイレタリー商品の企画開発を請け負うことになったR社。白樺林に囲まれたリゾートホテルがその発注主であり、共に企画に取り組んでいた。このプロジェクトで開発したトイレタリー商品は、ホテルの浴室などでの利用の他、お土産コーナーや近くの道の駅などでも購入できるようにしたいと考えており、その販促策が必要とされていた。

課題

他の商品と同じプラスチックボトルでは、環境負荷が高いうえ詰め替えに手間がかかってしまう・・・

検討の結果、商品はボディソープに決まったのですが、プロジェクト内からはその容器やパッケージには凝りたいという意見が多く聞かれました。しかし、画期的なアイデアはなかなか見つからず、既存商品と同じプラスチックのボトルやパウチ(フィルム材)を使用し、デザインを工夫する方向で企画を進めることにしました。

ところが、ここで新たな課題が発生します。
このときの問題を、プロジェクトメンバーのT氏は次のように語ります。
「ここにきてホテル側から、主成分の樹液は自然由来の成分が売りのため、容器も環境に配慮し、こだわりとストーリー性を持たせてほしい、と要望されました。しかし今回の商品は、軌道に乗るまでは小ロット生産となるため、プラスチックボトルのみでの販売となります。このことは、自然由来成分配合というプラスのイメージとは反対に、ゴミ問題や環境へ与える影響が懸念されます」
また、従来の詰め替え用パウチでは、開けにくかったり、詰め替えに時間を要したりと手間がかかります。詰め替え用商品を導入するにあたり、人手不足の中、ホテル内での作業負荷が増えないよう簡単に短時間で詰め替え可能であることも必要となっていました。

これらのことから、プラスチックやフィルム材を極力使わず、環境と同時に作業性にもこだわったパッケージはないものかと探しましたが、最適なものを見つけ出すことができませんでした。

課題のポイント

  • 企画したボディソープは、プラスチックボトルでの提供がメインとなるため、プラスチックゴミ問題や環境負荷が懸念される

  • 詰め替え用パウチは、手間がかかり、時間を要するため、ホテル内で使用するにあたっては作業負荷が大きい

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