製薬メーカーD社製品開発部

難航した、芳香・消臭剤の新製品開発・・・
解決したのは、見た目と性能、その上環境にも優しい新発想のソリューション!

D社では主力の洗浄剤、消臭剤、芳香剤や除菌剤について、安心・安全・簡便で環境に配慮した新タイプの芳香・消臭製品の製造を検討していた。

課題

現状の芳香・消臭剤は手軽で便利だが、調べてみたら課題も多く・・・

新製品の開発にあたり、このプロジェクトを任されたK氏は、手始めにユーザーの使いやすさを調査してみることにしました。すると、想定以上に課題があることが分かったのです。その結果についてK氏は、次のように語りました。

「主力製品であるスプレータイプを散布するときに、人やペットが大量に吸引した、肌や髪に付着した、幼児や高齢者が誤飲した、といった報告がありました。また、詰め替え用の製品を補充するときにこぼしてしまい、敷いていたカーペットや床が汚れた、という声も上がって・・・早く何とかしなくてはと実感しました」

液体から固体へ。アイデアをなかなか形にできず、時間ばかりが過ぎて・・・

これらの課題を何とかしたいと考えたプロジェクトのメンバーは、今回の新製品では液体ではなく、ゲルタイプや粉末、錠剤タイプの様な他の形状など、液状の薬品を固体化する方向で検討を進めることにしました。その上で、環境にやさしい方式がないかということも合わせて検討しました。

D社内だけではなかなか良いアイデアが出なかったため、グループ会社などにもあたってみました。しかし、今回の製品コンセプトに合致する具体的な方法はなかなか見つからず、当初予定していたスケジュールが大幅に遅れてしまう事態に陥ってしまいました。

課題のポイント

  • 液状製品の課題が想定以上に多く、新製品ではこれらを解決する方向性を出さなければならなくなった

  • 薬品を固体化する方向で検討を始めたが、具体的な方法やアイデアがなかなか見いだせなかった

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