水産加工業Z社営業部

使い勝手が良く、環境にもやさしい段ボール箱をもっと使いたいが、あの問題が・・・
紙のプロが作った「水に強い紙」で、発泡スチロールと比べて石油由来の原料を96%も削減!

解決のポイント

  • 日本製紙グループの「防水ライナ」を使用した段ボール箱なら、箱内側の段ボール紙に防水加工が施されていて、更に形状を工夫する事で水漏れを防いでいる

  • 発泡スチロールと比較し、石油由来の原料を96%も削減できる

  • 同じ内寸の場合、積載スペースを約30%削減し、輸送の効率化・省エネ化に貢献できる

解決

箱の内側にポイントが!段ボールの利点をそのままに、水に強い紙製の箱が完成

情報収集を進めていたH氏は、ある会合で「日本製紙から水に強い段ボール用の紙がリリースされるので、問い合わせてみては・・・」と、知人からアドバイスをもらいます。すぐに問い合わせてみたところ、後日、日本製紙とグループ会社のNTIの担当者から、防水包装材の「防水ライナ」の紹介を受けました。

「話を聞いて、とても興味を持ちましたね。防水ライナの段ボール箱は、箱の内側の段ボール紙に防水ライナを用いて製造したものです。日本製紙グループで試したところ、あくまでテストではありますが、水を入れてから3週間も漏れることはなかったそうです。これなら、実用にも十分耐えられると確信しました。さらに、箱のサイズやデザインなどは、ユーザーの希望に合わせて製函することが可能な点もポイントでした」(H氏)
また、発泡スチロールと比較し、石油由来の原料を96%も削減できるため、環境意識の高いユーザーからも評価をいただけることが期待されました。その他にも、同じ内寸の場合、積載スペースを約30%削減できるため、輸送の効率化・省エネ化への貢献にもつながります。

H氏はこれらの情報をメンバーにも共有してから、上層部にも相談を持ち掛けました。検討の結果、日本製紙グループにアドバイスをもらい、防水ライナのプロジェクトを進めることが決まりました。
その後の導入はスムーズで、日本製紙グループが紹介してくれたZ社付近のコンバーター会社を交えた3社で合同ミーティングを実施し、サイズや形状、デザイン、製作数量などをとんとん拍子に進めることができました。

できあがった試作品の評価は上々で、H氏を中心に行った輸送テストでは、産地から消費地へ輸送し2日ほど保管しましたが、水漏れは一切発生しませんでした。説明通りの防水能力にメンバーは歓喜の声を上げます。Z社の脱発泡スチロール化への足掛かりができた瞬間でした。
現在は、実用化に向けてさまざまな環境下での実証実験を進めています。

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