食品製造業F社企画開発部

高まる健康志向に応える「コンビニ中食」を作りたい
できたて食感はそのまま!“パスタ=高カロリー”の常識を覆した新素材とは?

解決のポイント

  • 粉末セルロース「KCフロック®」でカロリーを抑えた食感のよいパスタを実現できる

  • 時間経過によって麺の形・状態が劣化せず、できたてを維持できるため中食商品に最適

解決

粉末セルロース「KCフロック®」なら、カロリーを抑えつつ食感を維持したパスタを実現できる

ある時S氏は取引のある製粉会社の担当者に、目下の課題について相談しました。すると、食品業界での実績も豊富だという日本製紙の粉末セルロース「KCフロック®」を使ってみることを勧められました。

同社の担当者からさっそく説明を受けると、この「KCフロック®」は国内生産で天然木材セルロースを高度に精製・微細化した粉末のセルロース系食物繊維であるため食用にも適しているとのこと。食品の開発ではいわゆる“歩留まり向上”の用途で使えるため、他の原料の使用量を減らすことができ、結果として低カロリー・低糖質を実現できるといいます。また、食品を“しめる”効果があるため、麺類の場合は特有のコシや噛み応えを向上することも可能です。

麺の形・状態が劣化することなく、できたてを維持できるため中食商品に最適

さらに保形性にも優れているこの素材を使用すると、時間が経っても麺の形状を維持。粘性も発生しない性質のため、麺の“だれ”や“くっつき”を避けられ、食べやすさをキープできるといいます。まさに、一定の時間、できたてに近い状態を保つことが求められる中食商品の原料には最適な原料だといえます。また、湯戻り性が高いため、ゆで時間を短縮できるという製造面でのメリットもあります。

「KCフロック®」がパスタ開発の課題を解決してくれると確信したS氏は、日本製紙からサンプルとアドバイスをもらい、改めてパスタの試作にかかりました。すると、低カロリーを実現しつつ、これまで悩まされてきた食感についてもこれまでになく優れたものが完成。時間経過を見ての検証でも、作りたてに近い状態をキープし、晴れて社内テストをクリアすることができました。

麺そのものの開発が成功し、順調にパスタ商品の製作を進めるF社。日本製紙から「『KCフロック®』は、畑のお肉とも呼ばれる大豆たんぱくとの相性もいい」という話を聞き、ノンミートを使ったソースの開発にも挑戦しています。

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