「紙の会社だと思っていたら・・・」─日本製紙の事業あれこれ(1)

当社グループの商品で認知度が高いものと言えば、クリネックス®やスコッティ®といった、みなさまの生活空間でお馴染みの製品でしょうか。社名が示す通り、当社は「紙の会社」のイメージが強いと思います(そもそも知名度アップも課題ですが・・・)。

しかし、現在の社名こそ約25年の歴史しかありませんが、当社にはそれよりもはるかに長い社歴があります。
1873年、「日本の資本主義の父」といわれる渋沢栄一によって設立された日本最初の洋紙メーカー「抄紙会社」が当社のルーツです。長々と紙製造を営んできた当社には、そこから派生した事業がいろいろあります。そこで、みなさまに少しでも興味を持ってもらえればと思い、「そんなこともやってたの?」と思われるような事業をその生い立ちとともに紹介してみたいと思います。

赤いお茶「サンルージュ」

茶葉は「木の葉」です。当社との接点は「木」にあります。

紙の主原料である「木」を育てる研究開発を行う中で、当社は木の苗を効率的に増やす技術を開発しました。といっても増やし方は木の枝を切って植えて成長させる「挿し木」です。「究極」の挿し木の方法を追求し、小さい枝が「大きな木に早く育つ」ための技術や育成方法を磨いたわけです。

いっぽうで日本有数のお茶の研究開発機関である(独)農業・生物系特定産業技術研究機構/野菜茶業研究所(現:農研機構/果樹茶業研究部門)では、新しいお茶を開発しても普及に十分な数の苗木を育成できず、困っていました。従来の手法では苗が増やせなかったのです。優れた品種を開発しても苗木として増やせなければ普及もないわけで、努力も報われません。

野菜茶業研究所と当社が出会ったことで、ポリフェノールの1種であるアントシアニンを含むお茶「サンルージュ」は世に出ることができました。

眼精疲労や抗ストレスなど、さまざまな改善効果が報告されていますが、「葉っぱが赤い」「お茶にレモンを入れると赤くなる」「南国・徳之島での生産」などなど、「なんで?」「へー」に満ちた製品だと思っています。

ちなみにいろんなお茶の苗木(商品名「ネプラス®」)も売ってます

ミミズふん土「ミミズの力EX」

「ふん土」は「ふんど」と呼びます。その名の通り、ミミズの「ふん」です。もともとは当社製品の原料として使用した植物の残渣(残り物)を処理するために当社が始めた事業です。今でも徳島県の当社グループ企業(株)豊徳が生産しています。なお、今はシイタケを育てた後のおがくず(菌床)を与えてます。

ふん土で健やかに成長する生姜たち

ふん土で健やかに成長する生姜たち

インパクトある名を持つ「ミミズふん土」には植物の生育に役立つ微生物や栄養が含まれています。目立たずとも身近な生き物であるミミズ。釣り用のエサのイメージが強いですが、実は有機肥料を生み出す生き物でもあったのです。

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