食品製造業Q社商品開発部

※画像はイメージです
(より良い食感を目指しています)

新しい食生活向けに商品を開発したいが、経験したことがない未知の課題が次々と・・・
製紙メーカーが高度に精製した天然木材由来のセルロースで、ミートフリー食品開発が加速!

健康意識が高まっており、ビーガンやミートフリーといった新しい食生活の話題が絶えない昨今。食肉加工やその販売を生業としているQ社でも、ミートフリーでも食べ応えがあり、食感も満足してもらえる新商品の開発を進めていた。しかし、さまざまな過程で難航が続いていた。

課題

ミートフリーの食品開発がこんなに難しいなんて・・・山積みの課題は解決できるのか?

商品開発部は第一弾として、人気商品であるハンバーグのミートフリー化を企画していました。しかし、いざ開発を始めてみると当初の計画通りには進まなかったのです。

開発に関わったM氏は、このときの状況を次のように振り返ります。
「最初につまずいたのは、材料を練り上げる工程でした。離水や離油が想定以上にひどく、保形性を維持できなかったのです。できあがった生地は弾力がなく、ハンバーグらしい食べ応えや食感は期待できませんでしたね」
他にも、原料に使用している大豆のにおいが強いことや、使用した機器類に練り上げた生地が大量に付着してしまい、歩留まりの悪さや材料のムダが目立っていました。

M氏たちは、材料の配合を変えるなどして、何度も試作を繰り返しましたが、改善は見られませんでした。そこで、通常の食肉加工にも使用している増粘多糖類(増粘剤)を試すことにしましたが、多少は改善できたものの、まだまだ満足のいくレベルには至りません。
大きな進展がないまま、時間ばかりが過ぎていき、商品開発部は頭を抱えてしまいました。

課題のポイント

  • 練り上げた生地は、離水や離油がひどく、保形性もないため、ハンバーグらしい食感は期待できなかった

  • 原料に使用している大豆のにおいが強く、対策を施したが抑えることはできなかった

  • 練り上げた生地が機器類に大量に付着してしまい、歩留まりが悪く、材料のムダが多かった

  • 通常の食肉加工に使用している増粘多糖類を試したところ、多少は改善できたが、満足のいくレベルには至らなかった

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